冷凍マウスの基礎知識:サイズの選び方から解凍・保存方法まで徹底解説

冷凍アダルトマウスM

ヘビやトカゲ、猛禽類などを飼育していると、必ず耳にするのが「冷凍マウス」という言葉です。
ここでは、これから冷凍マウスを使い始める飼い主さん向けに、基本的な知識をまとめてご紹介します。

冷凍マウスってどんな餌?生餌との違い

冷凍マウスは、その名の通りマウスを急速冷凍した餌です。
主にヘビ、モニターやレオパなどのトカゲ類、フクロウやタカなどの猛禽類、小型肉食動物の主食として使われます。

生きたマウス(生餌)と比べると、次のようなメリットがあります。

  • 冷凍状態でまとめて保管できる
  • 寄生虫や細菌のリスクを抑えやすい
  • 飼い主・家族への心理的負担が少ない

ペット側にとっても、捕食時にマウスから反撃を受ける心配がないため、けがのリスクを減らせます。
そのため、初めて肉食性のペットを飼う場合は、生餌よりも冷凍マウスから始めるケースが一般的です。

サイズ表と選び方:ピンク〜アダルトまでの目安

冷凍マウスにはいくつかのサイズがあります。ショップによって呼び方は多少異なりますが、代表的なものは次の通りです。

  • ピンクマウス:被毛が生えていないごく小さなマウス
  • ファジー:うぶ毛が生え始めた中間サイズ
  • ホッパー:活発に動き回る若マウス
  • アダルト S/M/L:成体マウス。サイズ違いでいくつかに分かれる

どのサイズを選ぶかは、ペットの種類・体格・口の大きさによって変わります。目安としては、

  • ペットの体の一番太い部分より少し細い程度の太さ
  • ペットの体重のおおよそ1割前後までを1回量の上限とする

たとえば、まだ小さなボールパイソンならピンク〜ファジー、大型個体や猛禽類ならホッパー〜アダルトサイズ、というイメージです。
最初は小さめサイズから始め、様子を見ながら徐々にサイズアップしていくと安心です。

冷凍マウスの栄養価とメリット

冷凍マウスは「丸ごと1匹」を食べる餌です。
筋肉・脂肪・骨・内臓をまとめて摂取できるため、肉食動物に必要な栄養がバランスよく含まれています。

  • 筋肉部分:良質なたんぱく質
  • 脂肪:エネルギー源、体力維持に重要
  • 骨:カルシウムやリンなどのミネラル
  • 内臓:ビタミン類

ペレットや乾燥フードだけでは補いにくい栄養も含まれているため、
冷凍マウスを主食にすると、自然に近い栄養バランスに近づけやすくなります。

正しい解凍方法と与え方:NG例もチェック

冷凍マウスは、必ず完全に解凍してから与えます。一般的な手順は次の通りです。

  1. 必要な数だけ取り出し、密閉袋などに入れる
  2. 冷蔵庫または常温でゆっくり解凍する
  3. 与える直前に、ぬるま湯で体温程度まで温める

このとき、次のような方法は避けましょう。

  • 熱湯に直接入れて長時間放置する
  • 電子レンジで加熱しすぎて一部が煮えてしまう

いずれも栄養の変化や破裂の原因になるためおすすめできません。
与えるときはピンセットやトングを使い、人の手の匂いをできるだけ付けないようにすると食いつきが良くなります。

解凍してから長時間放置した冷凍マウスは、見た目が問題なくても雑菌が増えている可能性があります。
一度解凍したものは再冷凍せず、長く放置してしまった場合は廃棄しましょう。

保存期間と衛生管理:冷凍庫でどのくらいもつ?

冷凍マウスは、−18℃以下の冷凍庫であれば比較的長期間保管できます。
ただし、時間が経つにつれて「冷凍焼け」による乾燥や風味の劣化は進むため、
購入してからあまり長く寝かせず、数か月以内を目安に使い切ると考えておくと安心です。

保管のポイントは次の通りです。

  • まとめ買いしたら、小分けにして密閉袋に入れる
  • 空気をしっかり抜いてジッパーを閉める
  • 肉やアイスなどの食品とは分けて保管する

家族と冷凍庫を共有する場合は、専用のタッパーやボックスに入れ、「ペット用」と明記しておくとトラブルを防げます。

冷凍ヒヨコ・冷凍ラットとの使い分け

冷凍餌には、冷凍マウスのほかに冷凍ヒヨコや冷凍ラットなどもあります。
それぞれ特徴が異なります。

  • 冷凍ヒヨコ:脂肪がやや多く、好んで食べるペットも多い
  • 冷凍ラット:マウスより大型で、大柄なヘビ・猛禽類向き

基本の主食を冷凍マウスにして、嗜好性アップやカロリー補給の目的でヒヨコを組み合わせたり、
大型個体にはラットを使ったりといった使い分けが行われます。
どれをどの程度与えるべきかは、飼育している生体の種類や個体差によって変わるため、
心配な場合は専門店や獣医師に相談してください。

初心者がつまずきやすいQ&A

Q. 冷凍マウスを食べてくれません。どうすればいい?

解凍が冷たすぎたり、マウスが動かないまま差し出していると、興味を示さないことがあります。
体温程度まで温め、トングで軽く揺らして「動き」を演出すると食いつきが良くなる場合があります。

Q. どのくらいの頻度で与えればいい?

種類・年齢・体格によって変わります。成長期のヘビやトカゲは頻度が多くなり、
成体では間隔を空けるのが一般的です。現在の体型や排便の様子を観察しながら調整し、
迷ったら専門家に確認してください。

Q. 解凍したのにうっかり余らせてしまいました。再冷凍してもいい?

冷蔵や常温で長時間放置したものは、再冷凍せず廃棄する方が安全です。
解凍する数は、ペットの食欲を見ながら少なめから調整していくと無駄が減らせます。

まとめ:正しく扱えば安心して使える主食用フード

冷凍マウスは、肉食性のペットにとって自然に近い栄養バランスを持つ、非常に優れた主食用フードです。
サイズ選び・解凍方法・保存方法といった基本ポイントさえ押さえておけば、
飼い主にとっても扱いやすく、ペットにとっても安全で安定した餌になります。

これから冷凍マウスを使い始める方は、まずは小さめのサイズから試し、
ペットの様子をよく観察しながら、最適なサイズと頻度を見つけていきましょう。

当店の冷凍マウスは一級愛玩動物飼養管理士が管理しています。


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