爬虫類などの動物の餌昆虫として人気があるデュビア。同じ昆虫餌の代表格であるコオロギなどと比較すると飼育が簡単なので、飼っている動物の餌として繁殖にチャレンジしている方も多いのではないでしょうか?
今回は「デュビアって何を食べるの?」「どうやって餌を与えるの?」などを中心に、デュビアの「餌」について、書いていきたいと思います。
デュビアの餌
デュビアは雑食性の昆虫です。しかし、雑食とはいえデュビアは草食寄りなので、自然環境では、枯れ葉や植物などを好んで食します。このため、飼育をする際にも動物性タンパク質を多く含む肉食性の餌よりも、野菜や果物の方が食いつきが良いだけではなく、糞の臭いがキツくなりません。
おすすめの餌
野菜
草食傾向のデュビアは野菜が好きです。かぼちゃやニンジン、小松菜のような緑黄色野菜はもちろん、ビタミンやミネラルが豊富なキャベツやレタスなども好んで食べます。野菜は水分を多く含んでいるため、デュビアの水分補給にもなるので一石二鳥です。
果物
りんご、バナナはデュビアの好物です。特にバナナは栄養価も価格も優秀です。ただし、食いつきが良いからといって、果物ばかり与えてしまうと、栄養が偏ってしまうので注意しましょう。
ラビットフード
バランスが良く栄養価が高いラビットフードもデュビアの餌として向いてはいます。そのままでも食べることはできますが、意外と硬いので、与える時は水でふやかすと食べやすくなるようです。
昆虫ゼリー
さまざまな栄養素がバランス良く含まれていて、水分補給にもなります。高タンパクの昆虫ゼリーを与えれば、手軽にタンパク質も摂取できます。
量や頻度に注意が必要な餌
鯉の餌、金魚の餌
デュビアは雑食性なので、鯉や金魚の餌も食べますが、これらの餌には魚粉が使われています。このような動物性タンパク質を多く含む餌を与えると、糞の臭いがキツくなります。
ひよこ、うずらの餌
細かく砕かれているので、デュビアにも食べやすいようです。ただし、これらにも動物性タンパク質が含まれているので、与えすぎには注意が必要です。
餌とは別に水は与えた方が良い?
野菜や果物、水でふやかしたラビットフード、昆虫ゼリー…
デュビアの餌には水分が含まれているものが多いので、わざわざ餌とは別に水を摂らせなくても問題はありません。もし餌とは別に水を与える場合は、水を含ませた脱脂綿を浅いお皿に置くか、飼育用の給水器を使うと良いでしょう。
カブトムシやクワガタの飼育方法と混同しているのか、「デュビアにも霧吹きで水やりをした方が良い」と思っている方もいるようですが、デュビアは乾燥を好む昆虫なので、その必要はありません。
デュビアへの餌の与え方
デュビアには毎日餌を与えます。餌を与える際には、前日の餌の残りは回収してから、新しい餌を与えます。古い餌と新しい餌を入れ替えることになるので、餌単体を飼育ケースに直接入れると餌の交換が大変です。餌用のお皿を用意してその上に餌を乗せて与える方が、餌の交換も掃除も簡単なのでオススメです。
餌を与える際の注意点ですが、デュビアは湿気が苦手な昆虫です。水分を多く含む野菜や果物を飼育ケースの中にずっと置いておくと、ケース内の湿度が上がってしまいます。湿度が上がるのを防ぐために、水分を多く含む野菜や果物を与える際には、たくさんの量をドサッ!と与えて放置するのではなく、1日で食べきれる量を与えて、少しでも残った餌があれば腐敗防止のためにも必ず回収してから、新しい餌を与えるようにしましょう。
デュビアが餌を食べない時
「何でも食べる」「大食漢」と言われているデュビアが餌を食べなかったら、心配になりますよね。デュビアが餌を食べない原因はいくつか考えられます。
餌が好みのものではない
人間と同様、デュビアにも好き嫌いがあります。同じ野菜でも「キャベツは食べるのに小松菜はあまり食べない」というようなことも往々にしてあります。餌の食いつきが良くないようなら、試しに色々なものを与えてみてください。色々与えていくうちに「食いつきの良い餌」「食いつきの悪い餌」というのがわかってくると思います。「食いつきの良い餌」がわかってきたら、栄養バランスを考えて、好きな餌をうまく織り混ぜながら与えると良いでしょう。
飼育環境の温度
デュビアは温暖な気候の中米から南米に生息している昆虫です。飼育に適している温度は25℃〜28℃。デュビアは比較的寒さにも耐性があるので、それよりも低い温度の中でも生きることはできますが、寒いと活動が鈍くなり、繁殖力も下がり、餌もあまり食べなくなってしまいます。「餌を食べないな」と思ったら、今一度、飼育環境の温度を見直してみましょう。
まとめ
「デュビアは雑食性で何でも食べる」とは言いますが、草食傾向が強く、意外と餌の好みにうるさかったりします。しかし、丈夫で栄養価の高いデュビアを作るためには、栄養バランスのとれた餌が欠かせません。そして、デュビアの摂った栄養素が、それを食べる動物の体を作るということを忘れてはいけません。多少面倒に感じるかもしれませんが、かわいいペットのためにも、デュビアには栄養バランスの取れた餌を与えるように心掛けましょう。